自費サービスについて

歩けることの重要性

春の散歩

 

 

「もっと早いうちから運動をしておくんだった」

 

「歩けていた頃に、もっと積極的に運動やリハビリを行っておくべきだった」

 

など、歩けなくなった時に初めて、歩けることの重要性に気付かれる方も少なくありません。

 

当たり前だと思っていたことは、それが無くなってから初めて気付くことが多いですよね。

 

風邪をひいて分かる、健康のありがたみ。。

 

亡くなって分かる、親のありがたみ。。

 

そこで当院では、現在は歩けるが将来的に不安な方を対象とした自費での訪問施術を行っております。

 

 

介護予防という考え方

皆で老人会へ

 

 

 

数年先、十数年先でも自分のことは自分で出来て、心身ともに健やかでいられるためには、

要介護状態にならないように現在の健康状態をキープすることが大切です。

 

 

そのためには今からの取り組みがとても重要で効果的です。

 

 

最近は人生100年時代という言葉をよく耳にします。

 

各自治体でも『いきいき100歳体操」という重りを使った体操が流行っているそうで、現在78歳になる私の母も、2018/11月より参加しています。

このネーミングは100歳まで生きることを目的としているのではなく、100歳を超えても元気でいることを目指しているのだそうです。

 

このように、公民館の健康体操に自主的に参加したり、散歩を日課にしたりと、コツコツと運動を続けることで心身の健康状態を保つこと、それが介護予防につながります。

 

しかし、すべての人がこのような姿勢で取り組めるかといえば、そう簡単にはいきません。

高齢になると、身体的要因や精神的要因などから、外出を控えがちになる方が増えていきます。そのような状態が続くと、閉じこもり症候群のリスクが高まります。

 

閉じこもり症候群『生活の活動空間がほぼ家の中のみへと狭小化することで活動性が低下し、その結果、廃用症候群を発生させ、さらに心身両面の活動力を失っていく結果、寝たきりに進行するという考え方である。』

(厚生労働省:閉じこもり予防・支援マニュアルより)

 

閉じこもりがもたらす危険性

孤独老人

 

 

外出もせず運動もせずといった、生活全般での活動量が低下することにより、身体機能や認知機能の低下リスクが高まります。

 

動かないから食欲がわかない、食べないから筋肉が減ってしまう、頭も回らない。

 

 

コミュニケーション機会がない為、脳への刺激が足りず、精神面に問題が出てくる、等々。

 

では、どうしたらいいでしょうか。このような場合は、外からの働きかけが重要です。

 

 

当院の自費サービスについて

認知症やメンタルに問題のある方、歩けるが外出したがらない方など、

コミュニケーション(傾聴)を軸に、鍼灸施術、運動療法、アロマテラピー等も取り入れながら、個人個人の心身状態に合わせた施術を行います。訪問時間により散歩や買い物同行まで対応いたします。

 

例)一日中家にいる。

  おとなしくて他の人との交流があまりない。

  全般的に意欲がない。

   

また、 歩行能力の衰えなどにより、お一人で散歩や買い物に出かけるのが不安な方や、

重いものを持って歩くことができない方などの外出支援も承ります。

  

親の介護が必要になった時、仕事と介護の両立が困難となり、場合によっては現在の職場を退職するといった、介護離職が問題となっています。

今の生活を、親子それぞれの生活として維持できるように、

介護予防的、生活援助的、健康状態の把握や見守り的な側面からサポートいたします。

 

40代~50代後半の現役世代の方で、親の健康(体力の低下、認知症の兆し等)や介護の問題を、現実問題として肌で感じるようになった方。

また、要介護認定は受けていないが、外出(買い物)や普段の日常生活動作全般に不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

ご利用シーンの一例①

●40代の男性。仕事は会社員。妻、長男、長女、次女の5人家族。

 

実家には74歳になる母が一人で住んでいる。現在はまだ一人で買い物など身の回りのことができているが、やはり年相応で息子の自分から見ても足腰の衰えを感じるようになってきた。

 

年寄りじみてて嫌だと最初は拒否していた杖は、説得してなんとか使ってもらっているが、重いものを持って歩くのもしんどいだろうと思い、先月シルバーカーを購入してプレゼントしたところ、当の本人は「恥ずかしい、みっともない」との一点張りで、玄関でホコリをかぶっている状態だ。

 

数年前までは、近所のスーパーまで自転車で5分かからないで行くことができていたが、

今は歩いて15分近くかかり、帰路は荷物を背負ってくるので、途中休み休み帰ってくるのだそう。本人は「大変じゃない、自分の食べるものくらい自分で買いに行くのが当たり前」と言っているけど、やはり転んでケガしないか、事故に遭わないかと心配な気持ちもある。。

 

母の様子を見ることも兼ねて最近は休日を利用して週1回買い物に付き合っている。

実家までは片道1時間程かかり、何だかんだで半日予定が潰れてしまう。その分家族との時間や自分の時間が減ってしまうが、自分しか行く人がおらず、致し方ない。

 

訪れた際はとてもよく喋るけど、同じことを何度も話したり、固有名詞が出てこなかったりすることがよくあり、何か認知症の心配もある。何年か前はそんなことなかったのに。。

今後どうなるのか、不安を感じている。。。

 

⬆️⬆️⬆️

この方のケースでは、下肢の筋力やバランス能力の改善、シルバーカー使用のため心理面の問題解消、実際にシルバーカーを使った歩行の練習、対面でのコミュニケーションにより認知症リスクの軽減を図るといった介入が効果的かと考えられます。また、歩行訓練を兼ねて買い物同行サービスを利用すれば、息子様の介護負担を軽減することに繋がると考えます。

 

『あゆむ』週1回、60分介入

体調をチェックした後、当院の車でスーパーまで移動(約10分)。

お買い物カートを使って、米や牛乳など、帰りの荷物の重さを気にせず存分にお買い物を楽しんでいただきます(約30分)。帰宅後、残りの時間を使ってはりきゅう施術を行います。訪問中の60分間は終始ご自身の近況や季節の話題、悩み事相談等といった会話も楽しまれ、施術後は心身共にスッキリされたご様子です。

 

ご利用シーンの一例②

●50代の女性。仕事は週3日のパート勤め。会社員の夫と長男(社会人、地方勤務)、大学に通う長女の4人家族。

自宅から車で30分程にある老人ホームに、母(82歳)が入居していて、週に1回のペースで面会に行っています。

普段は車椅子にて生活していますが、両手を繋げば歩行は可能で、着替えなど自分で身の回りの事も出来ています。そのため、年末年始やお盆休みには外泊許可をもらって自宅に何泊か泊まることができ、本人はつかの間の家族団欒を過ごすことがとても楽しみな様子で、そんな母の様子を見ると、娘としても嬉しい気持ちになります。

 

ホームに入居して5年になりますが、毎週1回は必ず面会に訪れるようにしています。

顔を見たいということもあるけれど、認知症にならないよう、話しかけたり外の空気を吸いに一緒に外にでたりと、心身の体調を保ってもらえるようにという思いもあり、面会を続けています。

 

今は介助すれば自分で歩け、年に数回の里帰りや、亡き父の墓参りに行くことができています。

また、年相応な物忘れなどはあるけれど、認知症には至っておらず、コミュニケーションも取れている。けれど。。。

最近はこの状態がいつまで保てるのかなと心配な気持ちも出てきた。。。

 

娘としては出来るだけ長い間、母は母らしく居てほしい、楽しく過ごしてもらいたいという願いがあります。

 

⬆️⬆️⬆️

年に数回の外泊やお墓参りをこれからも続けられるように、下肢を中心に筋力やバランス能力、歩行能力の維持・改善を図ると共に、対面でのコミュニケーションにより精神面の健康状態を保っていくことを意識した介入が効果的かと考えます。

 

『あゆむ』週2回、45分介入

体調をチェックした後、車椅子介助にて施設外を1周。植え込みの花々を眺めつつ、施設の出来事や時事の話題で会話を楽しみながら、陽の光や流れる風、季節を肌で感じていただきます。居室に戻り、弱刺激の施術を行った後は、踏み台昇降運動で体を動かして頂き、最後は廊下の手すりを使った歩行練習で終了。

少し息が弾み、「今日も歩いた、頑張った」といった満足げな表情をされておりました。